AI議事録ツールのデータ保管場所はどこ?|情シス向けセキュリティ確認ポイント
このガイドについて: 本ガイドは、情報システム部門・IT管理者・セキュリティ担当者向けに、AI議事録ツールの会議データがどこに保管・処理されるかを確認する方法を整理したものです。各ツールの実際のデータ保管場所・処理場所・バックアップ体制は本サイトでは断定せず、公式情報での確認方法を案内します。法的アドバイスを提供するものではありません。個人情報保護法・越境移転に関する解釈は法務・コンプライアンス担当者に確認してください。本サイトは一部ツールへのアフィリエイトリンクを含む場合があります。掲載順・評価は報酬に左右されない方針で運営しています。
情シス向けの導入チェック全体はAI議事録ツールの選び方ガイド、セキュリティ観点の網羅的なチェックはAI議事録ツールのセキュリティ確認項目を参照し、本ガイドでは「データがどこに保管・処理されるか」の確認方法に絞って整理します。会議データそのものの取得トラブルについては会議録画・録音のトラブルシューティング総合ガイドもあわせてご確認ください。
この記事で分かること
- AI議事録ツールにおける「データ保管場所」の意味
- 企業がデータ保管場所を確認すべき理由(セキュリティ・コンプライアンス・法的リスク)
- 確認すべき4つのポイント(保管リージョン・処理場所・バックアップ・外部AI利用)
- ベンダーへの実務的な確認手順
- Notta・tl;dv・Fireflies.ai・Sembly AIを確認するときの観点
- 情シス向けの確認チェックリスト
1. AI議事録ツールにおける「データ保管場所」とは
AI議事録ツールは、会議の音声・文字起こしテキスト・AI要約をクラウド上で処理・保存する仕組みが一般的です。「データ保管場所」とは、これらのデータが物理的・論理的にどの国・地域のサーバーに置かれるかを指します。
ただし、確認すべきは保管場所だけではありません。同じデータでも、
- 保存される場所(ストレージのリージョン)
- 処理される場所(文字起こし・AI要約の実行環境)
- バックアップが複製される場所
- 外部のAIサービスに送信されるかどうか
は、それぞれ別の論点です。ツールによっては保存は国内でも、処理や外部AI連携の段階で海外を経由する構成もあり得ます。「保管場所」を一言で確認したつもりが、実際には一部しか確認できていなかった、という状態を避けるために、本ガイドでは4つの観点に分けて整理します。
2. なぜ企業にとって重要か(セキュリティ・コンプライアンス・法的リスク)
会議データには、顧客情報・商談内容・人事評価・未公開の経営情報など、機密性の高い内容が含まれることがあります。データ保管場所の確認が必要になる主な理由は以下のとおりです。
- 社内の情報セキュリティポリシーで、データの保存先を国内サーバーに限定している、または保存先の国・地域の申告を求めている
- 業種固有の規制・ガイドライン(医療・金融・官公庁取引など)で、データ所在地の管理が求められている
- 個人情報の越境移転について、外国にある第三者への提供に関する社内ルール・法務確認が必要になる場合がある
- 取引先との契約(秘密保持契約など)で、機密情報の保存先に条件がある
これらに該当するかどうかは企業ごとに異なります。該当する場合、ツール選定の前にデータ保管場所を確認しておかないと、導入後に社内審査で差し戻しになるリスクがあります。
法的な要否の判断は本ガイドの範囲外です。個人情報保護法・越境移転規制への該当性は、法務・コンプライアンス担当者に確認してください。
3. 確認すべき4つのポイント
ポイント1:保管場所(データレジデンシー)
録音データ・文字起こしテキスト・AI要約が保存されるサーバーの国・地域です。クラウドインフラ(AWS・Google Cloud・Azureなど)のどのリージョンを使っているかが公開されている場合もあります。各ツールの公式情報で確認してください。
ポイント2:処理場所(AI推論の実行リージョン)
保存先とは別に、音声の文字起こしやAI要約の推論処理がどこで行われるかという観点です。保管は国内でも、処理時に海外のサーバーを経由する構成のツールも存在し得ます。処理場所まで公開しているツールは限られるため、必要な場合はサポート窓口への問い合わせを推奨します。
ポイント3:バックアップ・保持期間
本体データは特定リージョンでも、バックアップ・災害対策用の複製が別リージョンに置かれる場合があります。あわせて、データの保持期間(保存期間)と、削除リクエスト後にバックアップからも消去されるタイミングも確認対象です。データ所在地の要件が厳しい場合は、バックアップの所在まで確認することを推奨します。
ポイント4:外部AIサービスの利用有無
AI要約の生成に外部のAIサービス(大規模言語モデルのAPIなど)を利用しているツールがあります。その場合、要約対象のテキストが外部サービスに送信されるため、送信先のデータ取り扱い(保存の有無・学習利用の有無・処理リージョン)も確認対象になります。公式情報で確認してください。
4. ベンダーへの確認手順
手順1:プライバシーポリシー・利用規約を確認する
各ツールのプライバシーポリシーには、データの保存・処理・第三者提供に関する記載があります。「データの保管」「国外への移転」「委託先」などの項目を確認してください。日本語版と英語版で記載粒度が異なる場合は、原文(多くは英語)もあわせて確認することを推奨します。
手順2:セキュリティページ・セキュリティホワイトペーパーを確認する
法人向けに、利用インフラ・リージョン・暗号化・第三者認証(SOC 2・ISO/IEC 27001など)を記載したセキュリティページやホワイトペーパーを公開しているツールがあります。公開状況・記載内容はツールごとに異なるため、公式サイトで確認してください。
手順3:DPA(データ処理契約)を確認する
法人契約では、DPA(Data Processing Agreement)に処理の委託先(サブプロセッサー)一覧と所在国が記載されている場合があります。サブプロセッサー一覧は、外部AIサービスの利用有無を確認する手がかりにもなります。DPAの取得可否・条件は各ツールの公式窓口で確認してください。
手順4:サポート窓口に問い合わせる
公開情報で確認できない場合は、問い合わせで確認します。以下は質問テンプレートの例です。
ベンダーへの質問テンプレート(コピーして利用可)
- 録音データ・文字起こしデータ・AI要約データは、それぞれどの国・地域のサーバーに保存されますか。利用しているクラウドインフラとリージョンを教えてください。
- 文字起こし・AI要約の処理はどの国・地域で行われますか。保存先と処理場所が異なる場合は、それぞれ教えてください。
- AI要約などの生成に外部AIサービスを利用していますか。利用している場合、送信されるデータの範囲と、送信先での保存・学習利用の有無を教えてください。
- バックアップデータはどの国・地域に保存されますか。保持期間と削除リクエスト後の消去タイミングを教えてください。
- データの保存リージョンを契約で指定・固定することは可能ですか(可能な場合、対応プランと条件を教えてください)。
- サブプロセッサー(処理の委託先)の一覧と所在国を提供いただけますか。
- DPA(データ処理契約)の締結は可能ですか。
回答は書面(メール等)で受け取り、社内審査の記録として保管することを推奨します。
5. 主要ツールでの確認観点
以下は、Notta・tl;dv・Fireflies.ai・Sembly AIについて確認するときの観点です。**本サイトでは各ツールのデータ保管場所を断定しません。**仕様は変更される場合があるため、必ず各ツールの公式サイト・サポート窓口で最新情報を確認してください(要公式確認)。
Notta
- 録音・文字起こしデータの保存リージョンと、利用しているクラウドインフラは要公式確認です
- 日本語UI・日本語サポートに対応しているとされているため、データ保管に関する問い合わせを日本語で行えるかも確認ポイントになります
- AI学習へのデータ利用可否とオプトアウト可否は要公式確認です
tl;dv
- Web会議(Zoom・Google Meet・Microsoft Teams)の録画データ・文字起こしの保存リージョンは要公式確認です
- 海外発のサービスであるため、国内サーバー要件がある場合は保存先の指定可否をサポート窓口で確認することを推奨します
- クリップ共有リンクで共有されたデータの保存先・アクセス経路も要公式確認です
Fireflies.ai
- 会議データの保存リージョンと、Salesforce・HubSpotなどCRM連携時に連携先へ送信されるデータの範囲は要公式確認です
- 連携先(CRM側)のデータ所在地は別途、連携先サービス側での確認が必要です
- AI処理での外部サービス利用有無とデータ取り扱いは要公式確認です
Sembly AI
- 蓄積される会議履歴データの保存リージョンと保管期間は要公式確認です
- チームで会議履歴を長期蓄積する使い方が想定されるため、保管期間・削除ポリシーとデータ所在地をセットで確認することを推奨します
6. 情シス向け確認チェックリスト
以下はデータ保管場所に関する代表的な確認項目です。自社のセキュリティポリシー・コンプライアンス要件に応じて追加の確認が必要です。
- 録音・文字起こし・AI要約データの保存リージョン(国・地域)を公式情報で確認したか
- 文字起こし・AI要約の処理場所(保存先と異なる場合)を確認したか
- 外部AIサービスの利用有無と、送信されるデータの範囲を確認したか
- バックアップデータの所在・保持期間・削除タイミングを確認したか
- 保存リージョンの指定・固定オプションの有無と条件を確認したか(必要な場合)
- サブプロセッサー一覧と所在国を確認したか(必要な場合)
- DPAの締結可否を確認したか(必要な場合)
- 確認結果を書面で受領し、社内審査の記録として保管したか
- 個人情報の越境移転に関する社内ルール・法務確認を行ったか
- 自社の情報セキュリティポリシー・取引先契約の要件と照合したか
7. まとめ・関連ガイド
AI議事録ツールのデータ保管場所は、「サーバーがどこの国にあるか」だけでなく、処理場所・バックアップの所在・外部AIサービスの利用有無まで含めて確認することが重要です。本サイトでは各ツールの保管場所を断定せず、確認方法の整理にとどめています。実際の仕様は必ず公式情報で確認してください(要公式確認)。
関連ガイド
- AI議事録ツールの選び方ガイド
- AI議事録ツールのセキュリティ確認項目|法人導入前チェックリスト
- 会議録画・録音のトラブルシューティング総合ガイド
- AI議事録ツールで機密情報・個人情報を扱う前に確認すべきこと
- 会議録音・録画の同意で確認すべきこと
よくある質問
AI議事録ツールのデータ保管場所はどこで確認できますか?
各ツールのプライバシーポリシー・セキュリティページ・セキュリティホワイトペーパー・DPA(データ処理契約)で確認することを推奨します。公開情報で確認できない場合は、サポート窓口に書面(メール等)で問い合わせ、回答を社内審査の記録として保管してください。
データの「保管場所」と「処理場所」は何が違いますか?
保管場所は録音・文字起こしデータが保存されるサーバーの所在地、処理場所は文字起こしやAI要約の処理が実行される場所です。保存は国内でも処理時に海外サーバーや外部AIサービスを経由する構成があり得るため、要件が厳しい場合は両方を確認することを推奨します。
国内サーバーに保存されるAI議事録ツールはありますか?
国内サーバーでの運用を明示している国内事業者のサービスや、法人向けプランで保存リージョンを指定できるツールが存在する場合があります。ただし、対応状況・条件はツール・プラン・時期によって異なるため、本サイトでは断定しません。必ず各ツールの公式サイト・サポート窓口で最新情報を確認してください(要公式確認)。
海外サーバーに保存される場合、個人情報保護法上の問題はありますか?
個人情報の越境移転(外国にある第三者への提供)に関する規制への該当性は、データの内容・提供の形態・移転先の国によって判断が異なります。本ガイドは法的アドバイスを提供するものではありません。法務・コンプライアンス担当者、必要に応じて弁護士に確認してください。
バックアップデータの所在まで確認する必要がありますか?
社内ポリシーや取引先要件で「データは国内に保存」が必須とされている場合は、バックアップ・冗長化用の複製の所在まで確認することを推奨します。要件が「所在国の申告と承認」程度であれば、主たる保存先の確認と社内承認で足りる場合もあります。要件の出どころを確認したうえで判断してください。
外部AIサービスを利用しているかどうかは、どうやって確認できますか?
プライバシーポリシーの「委託先」「第三者提供」に関する記載、DPAのサブプロセッサー一覧、またはサポート窓口への直接問い合わせで確認できる場合があります。ツールによって公開状況が異なるため、複数の情報源をあわせて確認することを推奨します(要公式確認)。
次に、自社に合う候補を整理しましょう
データ保管・管理機能・チーム規模の観点から、迷っている場合は無料診断、具体的に比べたい場合は比較表から確認できます。
データ管理仕様・セキュリティ体制は変更される場合があります。導入前に各公式サイトの最新情報もあわせて確認してください。
掲載情報は2026年7月5日時点の内容です。本ガイドは各ツールのデータ保管場所を断定するものではなく、公式情報での確認方法を整理したものです。データ管理仕様・セキュリティ体制・プラン条件は変更される場合があります。導入前に必ず各公式サイトおよびサポート窓口で最新情報を確認し、法務・コンプライアンス担当者と連携して導入判断を行ってください。本サイトは一部ツールへのアフィリエイトリンクを含む場合があります。
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